D級アンプのポップノイズ対策

概要

PAM8403を活用したD級アンプは、今の自分のニーズにマッチした有益なモノではあったが、電源ON/OFFの際のポップノイズはいただけない。もともとICが持っているミュートとシャットダウンの機能を活用できないか試したところ失敗した。
本来の対策方法ではなく心残りではあるが、自分の要件を満たす範囲で対策を施した。
#本来の対策方法をとりました。

マウスのようだがアンプ。
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詳細

1.対策方法を調べる

同様の悩みを抱える方が多いようで、ネットで調べるといくつかの対策法が見つかった。
やりたいことは、電源ONでしばらくしてミュートの端子はLOW→HIGH、電源OFFですぐさまシャットダウンの端子をHIGH→LOWにしたいわけだが、何れも基板上HIGH固定になってる。小さなICのピンを浮かせるしかないが、これがうまくいかず失敗した。

取り返しがつかないことをやってしまった。

こてを当てながら刃物のようなもので少しずつ足を浮かせるべきだったが、なめてかかってハンダごて1本で足を浮かせようと無理をしてしまい、大事なミュートの足を折ってしまった。昔のICなら、折った足の断面をちょっとやすりで磨いてハンダ付けすればリカバリできたが、この小さなICは足の断面すら見えない。潔くあきらめた。

シャットダウンの方は足が浮いた。

2.動作を見てみる

ミュートの足を折ってしまったので、すっかりやる気をなくしてしまったが、ミュートもシャットダウンも音を消す役割に変わりないので、シャットダウンだけで要件が満たせないか試してみた。

試行錯誤である。

シャットダウンはLOWにすると、スッと音が消える。その状態で電源OFFにすると全くノイズは出ない。しかし、シャットダウンがLOWでも、電源ONの場合は「ボツッ」とノイズが出る。シャットダウンはミュートの代わりにはならないことがわかった。

3.代替案を考える

ICに内蔵されているミュートを使えなくしてしまったので、他の方法を考える。リレーを使った保護回路を作るか、人がそのリレーの代わりにスイッチを動かすか、の二択になった。

リレー(自動)かスイッチ(手動)の二択。

リレーを制御する部分を作るのが面倒だし、マメにつけたり消したりはしないので、スイッチを活用することにした。手動ミュートスイッチの追加という、あっさりした対策となった。

スイッチ1個追加した。

4.試聴

簡単な対策なので確実に機能する。夜中に「ボツッ」というのを止めることができただけでもありがたい。ほとんどつけっぱなしで、スイッチを操作するのは最大1日2回程度なので、心残りではあるがスイッチの追加だけで一旦完了。

ついているのが当たり前になりつつある。

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